調査日
日時:2016年5月31日
天気:晴れ
温度:26度
湿度:74%
調査責任者:石橋
調査担当者:井村
調査内容
建物:事務所付き住宅
規模:鉄筋ALC 2階建て
漏水時の聞き取り調査
・東面出窓:風雨の強い時に特に漏水が多く1Fはサッシ上部額縁枠が腐食しておりかなりの量が漏れる
・南面2Fサッシ:風雨の強い時に漏水があり、サッシ上部額縁取付のビスから漏水がある。3か所共に同じ症状である
・2F南西角 天井のシミ:漏水は確認できないが、過去にクロスを張替ましたが最近また黒く変色してきています、いつ漏水したかが不明のため降雨の状態は不明ですが新築時から漏れていたと思う
総括
当該建物において、外壁ALCの場合は防水はALC表面仕上げとALCの取合いシーリング材になります。
外壁ALCの揺れにより横方向の目地シールは動きも大きく耐久年数も短くなります。
また目地廻りのALCも欠損することもあり、外壁面を中心に調査を行いました。
板金笠木及び役物の下端は、シーリングで納められており、板金の継ぎ目から侵入した雨水は逃げ道がない状態でした。
外壁目地も漏水している箇所に欠損と劣化もみられ、散水試験を行った結果3か所中2か所で漏水を再現できました。
2F南面サッシの漏水は、外壁と上部開口の板金取合いが起因しているものと考察させて頂きますが、同様に板金笠木も疑う余地もありますが、特定には至っておりません。
出窓が3か所設置されており、建枠材と上部パネルとの取合いに隙間があり、散水試験を行った結果、漏水を再現できました。
西面1F軒天のシミも、西面出窓から侵入した雨水が、下見切金物内に滞留していると推測させて頂きます。
いくつかの個所で漏水を起こしており、改修を行う際はALC内に入ってしまった水分により経時発泡現象が起こり、改修塗材を破壊することがありますので、材料選定は入念に行ってください。